わかりやすい版(ばん) 子宮頸(しきゅうけい)がん

子宮(しきゅう)は、妊娠(にんしん)したときに 赤(あか)ちゃんが育(そだ)つ場所(ばしょ)です。

イラスト:子宮と、子宮頸がん検診

この冊子(さっし)は やさしい日本(にほん)語(ご)表現(ひょうげん)で 書(か)かれています。

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子宮頸(しきゅうけい)がんってなに?

子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)にできる がん を 子宮頸(しきゅうけい)がん といいます。
1年(ねん)で だいたい 1万人(まんにん)くらいの女性(じょせい)に子宮頸(しきゅうけい)がんが 見(み)つかっています。
若(わか)い人(ひと)が 子宮頸(しきゅうけい)がんに なることも あります。

イラスト 子宮頚部は、子宮の下から3分の1、膣につながる部分

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子宮頸(しきゅうけい)がんになったらどうなるの?

■できたばかりのころ
症状(しょうじょう)は ほとんどありません。 検診(けんしん)で 見(み)つかることが 多(おお)いです。

■ひどくなったら
・生理(せいり)ではないのに血(ち)が出(で)ます。
・セックスをしたときに 血(ち)が出(で)ます。

・腟(ちつ)から出(で)てくる液体(えきたい)が 匂(にお)ったり、色(いろ)が 茶色(ちゃいろ)や黄緑(きみどり)色(いろ)になったり、 水(みず)っぽくなります。

イラスト:ナプキン

■さらにひどくなったら

おなかの 下(した)や腰(こし)が 痛(いた)くなります。

イラスト:腹痛

おしっこ や うんちに血(ち)が混(ま)じります。

イラスト:トイレ

足(あし)が むくみます。

イラスト:足のむくみ
これらの症状(しょうじょう)は、 ほかの病気(びょうき)などが 原因(げんいん)で現(あらわ)れることもあります。

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子宮頸(しきゅうけい)がんになったら どうするの?

検査(けんさ)をして 子宮頸(しきゅうけい)がんが 見(み)つかったら 治療(ちりょう)をします。
検査(けんさ)や治療(ちりょう)は、健康(けんこう)状態(じょうたい)で 変(か)わります。


検査(けんさ)と 治療(ちりょう)の流(なが)れ

1 検査(けんさ)
子宮頸(しきゅうけい)がんの 検査(けんさ)をする
がんが あるか、 どのくらい広(ひろ)がっているかを調(しら)べるなど、いろいろな 検査(けんさ)があります。

イラスト:子宮頸がん検査

2 治療(ちりょう)の相談(そうだん)
医師(いし)と 治療(ちりょう)の相談(そうだん)をする
治療(ちりょう)したあとの妊娠(にんしん)やセックスのことについても、丁寧(ていねい)に 教(おし)えてくれます。

イラスト:治療の相談

3 治療(ちりょう)
子宮頸(しきゅうけい)がんの 治療(ちりょう)をする
手術(しゅじゅつ)をしたり、 放射(ほうしゃ)線(せん)や薬(くすり)を使(つか)う方法(ほうほう)が あります。
また、つらさを やわらげます。

イラスト:手術

4 治療(ちりょう)後(ご)の生活(せいかつ)
ときどき 検査(けんさ)を受(う)ける
治療(ちりょう)したあとも 5年(ねん)間(かん)は 数(すう)か月(げつ)に1回(かい) 検査(けんさ)をします。

イラスト: 治療後の生活

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1 検査(けんさ)

子宮頸(しきゅうけい)がんの検査(けんさ)をする

イラスト: 検査

リラックスして検査(けんさ)を受(う)けましょう

・パンツを脱(ぬ)いで 台(だい)の上(うえ)で 検査(けんさ)します。
 医師(いし)や看護師(かんごし)が やさしく してくれます。
 おなかの上(うえ)に カーテンを ひいてくれます。
・腟(ちつ)に 小(ちい)さな器具(きぐ)や 指(ゆび)を入(い)れて 検査(けんさ)します。
 腟(ちつ)が いつもと違(ちが)う 感(かん)じがしたり 少(すこ)し痛(いた)かったりするかもしれません。

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どんな検査(けんさ)をするの?

■細胞診(さいぼうしん)
 がんがあるかを 調(しら)べる検査(けんさ)です。
 腟(ちつ)に 細(ほそ)くて小(ちい)さな器具(きぐ)を入(い)れて細胞(さいぼう)を取(と)ります。

1分くらい

■コルポスコピー(拡大(かくだい)鏡(きょう)を使(つか)う検査(けんさ))
 細胞診(さいぼうしん)で がんがありそうだった場合(ばあい)の検査(けんさ)です。
 がんが見(み)つかったら、細胞(さいぼう)を少(すこ)し取(と)ります。

3分くらい。少しチクッとして痛いです。

■内診(ないしん)、直腸診(ちょくちょうしん)
 医師(いし)が 触(さわ)っておこなう 検査(けんさ)です。
 内診(ないしん)は、 医師(いし)が 指(ゆび)を腟(ちつ)の中(なか)に入(い)れて 検査(けんさ)します。
 直腸診(ちょくちょうしん)は、 医師(いし)が 指(ゆび)をおしりの穴(あな)に入(い)れて 検査(けんさ)します。

■CT(シーティー)検査(けんさ)・MRI(エムアールアイ)検査(けんさ)
 体(からだ)の中(なか)を 画像(がぞう)にして 検査(けんさ)します。
 台(だい)の上(うえ)に 寝(ね)て 検査(けんさ)します。
 検査(けんさ)の前(まえ)に 注射(ちゅうしゃ)を打(う)つことがあります。
 MRI(エムアールアイ)検査(けんさ)は、大(おお)きな音(おと)がしますが、30分(ぷん)くらいで 終(お)わります。

CT検査。痛くない 検査です。15分くらい。

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2 治療(ちりょう)の相談(そうだん)

医師(いし)と治療(ちりょう)の相談(そうだん)をする

イラスト:相談

子宮頸(しきゅうけい)がんの治療(ちりょう)のしかたは4つあります
●手術(しゅじゅつ)をする 
子宮(しきゅう)の一部(いちぶ)、 または全部(ぜんぶ)と その周(まわ)りを 切(き)り取(と)ります。
●放射線(ほうしゃせん)を使(つか)う 
放射(ほうしゃ)線(せん)というものを 子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)などに 当(あ)てます。ベッドに寝(ね)て 治療(ちりょう)を 受(う)けます。
●薬(くすり)を使(つか)う 
放射(ほうしゃ)線(せん)といっしょに 薬(くすり)を使(つか)います。
●つらさを やわらげる 
体(からだ)や心(こころ)のつらさを やわらげます。

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子宮頸(しきゅうけい)がんの進(すす)み具合(ぐあい)

Ⅰ(いち)期(き) 子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)のみ

イラスト:一期(子宮と膣の間の子宮頚部)

Ⅱ(に)期(き) 子宮(しきゅう)の周(まわ)りの組織(そしき)か腟(ちつ)の上(うえ)3分(ぶん)の2まで広(ひろ)がっている

イラスト:二期

Ⅲ(さん)期(き) 腟(ちつ)の下(した)3分(ぶん)の1や、リンパ節(せつ)や骨盤(こつばん)の壁(かべ)にまで広(ひろ)がっている

イラスト:三期

Ⅳ(よん)期(き) 膀胱(ぼうこう)や直腸(ちょくちょう)の粘膜(ねんまく)、肺(はい)や肝臓(かんぞう)などに広(ひろ)がっている

イラスト:四期。直腸、子宮、膀胱

・子宮頸(しきゅうけい)がんが どのくらい進(すす)んで(ひどくなって)いるかによって、 Ⅰ(いち)期(き)、Ⅱ(に)期(き)、Ⅲ(さん)期(き)、Ⅳ(よん)期(き)に 分(わ)かれます。
・Ⅰ(いち)期(き)は、 がんが子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)だけにある状態(じょうたい)です。
 Ⅱ(に)期(き)からⅣ(よん)期(き)は、 がんが 子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)の外(そと)に 広(ひろ)がっています。
 Ⅳ(よん)期(き)は、 大腸(だいちょう)や肝臓(かんぞう)、肺(はい)などに広(ひろ)がっている状態(じょうたい)です。
・がんが 子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)の外(そと)に 広(ひろ)がっていることを「転移(てんい)」といいます。

イラスト:医師や看護師
手術(しゅじゅつ)や放射(ほうしゃ)線(せん)の 治療(ちりょう)をすると、 妊娠(にんしん)できなくなることがあります。
自分(じぶん)の命(いのち)を 守(まも)るために、がんの 治療(ちりょう)をすることは 大切(たいせつ)です。
自分(じぶん)に どんな治療(ちりょう)が 必要(ひつよう)なのか、 治療(ちりょう)するとどのようなことが起(お)こるか、医師(いし)や看護師(かんごし)に 確認(かくにん)しましょう。

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3 治療(ちりょう)

手術(しゅじゅつ)をする

■がんが小(ちい)さい場合(ばあい)

イラスト。円錐切除術。基本的な切る範囲は、子宮と膣の間にある子宮頚部だけ。

・手術(しゅじゅつ)の前(まえ)に 麻酔(ますい)をします。
・腟(ちつ)から 器具(きぐ)を入(い)れてする 手術(しゅじゅつ)(円錐(えんすい)切除(せつじょ)術(じゅつ))や おなかを切(き)って 子宮頸(しきゅうけい)部(ぶ)だけを 切(き)り取(と)る手術(しゅじゅつ)です。

◆手術(しゅじゅつ)のあとに セックスをすることは できます。
 妊娠(にんしん)することも できますが、妊娠(にんしん)しにくくなる場合(ばあい)があります。

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■がんが 大(おお)きい場合(ばあい)

イラスト。広汎子宮全摘術。基本的な切る範囲は、子宮、卵管、基靱帯です。

・ 手術(しゅじゅつ)の前(まえ)に 麻酔(ますい)をします。
・ 子宮(しきゅう)の全部(ぜんぶ)と 子宮(しきゅう)の周(まわ)りを 切(き)り取(と)る手術(しゅじゅつ)です。

◆手術(しゅじゅつ)のあとに セックスをすることは できます。
 しかし、妊娠(にんしん)することは できなくなります。

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放射(ほうしゃ)線(せん)を使(つか)う

・放射(ほうしゃ)線(せん)は、目(め)に見(み)えない光(ひかり)です。
 光(ひかり)を使(つか)って、がんをなくしたり小(ちい)さくしたりします。
 がんから出(で)る 血(ち)を止(と)めたり、 痛(いた)みを和(やわ)らげるためにする場合(ばあい)もあります。
・ベッドに寝(ね)て、何分(なんふん)か 動(うご)かないでいます。

イラスト。痛くない治療です。
◆放射(ほうしゃ)線(せん)を当(あ)てると、セックスをすることが難(むずか)しくなる場合(ばあい)が 多(おお)いです。
妊娠(にんしん)はできなくなります。

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薬(くすり)(抗(こう)がん剤(ざい):がんを抑(おさ)える薬(くすり))を使(つか)う

・子宮頸(しきゅうけい)がんを なおすために、 放射(ほうしゃ)線(せん)といっしょに 薬(くすり)を使(つか)います
・薬(くすり)の治療(ちりょう)をしたあとには、 吐(は)くなど 副(ふく)作用(さよう)の症状(しょうじょう)が 出(で)ることがあります

イラスト:薬を使う治療
◆副(ふく)作用(さよう)は、 使(つか)う薬(くすり)によっても 違(ちが)います。
 たとえば、 髪(かみ)の毛(け)が抜(ぬ)けたり、 手足(てあし)がしびれたりといった副(ふく)作用(さよう)の 症状(しょうじょう)が出(で)るものも あります。
◆どんな副(ふく)作用(さよう)が出(で)やすいかは、 医師(いし)に 確認(かくにん)してみましょう。
 副(ふく)作用(さよう)で つらいときは、 医師(いし)や看護師(かんごし)に 伝(つた)えてください 。

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つらさをやわらげる

・子宮頸(しきゅうけい)がんになると、 体(からだ)が 痛(いた)くなったり 心(こころ)が つらくなることがあります。
 がんの治療(ちりょう)によって 体(からだ)が だるくなったり、 手足(てあし)が しびれたり、 吐(は)き気(け)が したりすることも あります。
・そのような症状(しょうじょう)を 放射(ほうしゃ)線(せん)や薬(くすり)で やわらげたり、心(こころ)の カウンセリング( 「支持(しじ)療法(りょうほう)」や 「緩和(かんわ)ケア」 ) をします。

イラスト:カウンセリング
◆体(からだ)や心(こころ)が つらかったら、 一人(ひとり)で 悩(なや)まないで病院(びょういん)のスタッフに 伝(つた)えてください。

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4 治療(ちりょう)後(ご)の生活(せいかつ)

ときどき 検査(けんさ)を受(う)ける

・ 治療(ちりょう)して がんを なくすことができれば、 ひとまず安心(あんしん)です。
・ 同(おな)じ場所(ばしょ)や その近(ちか)く、別(べつ)の場所(ばしょ)が がんになることがありますこれを「再発(さいはつ)」といいます。
とくに、 がんが 別(べつ)の場所(ばしょ)に移(うつ)ってそこで大(おお)きくなることを 「転移(てんい)」といいます。
・ 再発(さいはつ)や転移(てんい)があっても ひどくなる前(まえ)に 見(み)つかるように、治療(ちりょう)したあとも5年(ねん)間(かん)は 数(すう)か月(げつ)に1回(かい) 検査(けんさ)をします。
・ 検査(けんさ)をして がんが見(み)つかれば、もう一度(いちど) 治療(ちりょう)をします。

イラスト:肺や肝臓への転移と再治療

奥付(おくづけ)

イラスト:患者
イラスト:医師


子宮頸(しきゅうけい)がんは、早(はや)めに 見(み)つかれば
手術(しゅじゅつ)をして なおすことが できます。

がんが 進(すす)んでいても、薬(くすり)や 放射(ほうしゃ)線(せん)を 使(つか)って
痛(いた)みや つらさを やわらげることが できます。

不安(ふあん)なことや わからないことが あれば、医師(いし)や看護師(かんごし)、がん相談(そうだん)支援(しえん)センターに 何(なん)でも 相談(そうだん)してください。



わかりやすい版(ばん) 子宮頸(しきゅうけい)がん

2024年(ねん) 3月(がつ) 発行(はっこう)

デザイン 株式(かぶしき)会社(がいしゃ) グラフソニック
イラスト イラストレーター こにしかえ
作成(さくせい)母体(ぼたい)令(れい)和(わ)5年度(ねんど)厚生(こうせい)労働(ろうどう)科学(かがく)研究(けんきゅう)費(ひ)補助(ほじょ)金(きん) がん対策(たいさく)推進(すいしん)総合(そうごう)研究(けんきゅう)事業(じぎょう)
「がん罹患(りかん)前(まえ)より障害(しょうがい)があるがん患者(かんじゃ)に対(たい)する 医療(いりょう)機関(きかん)における適切(てきせつ)な医療(いりょう)・支援(しえん)の実装(じっそう)に資(し)する研究(けんきゅう)」班(はん)

この冊子(さっし)は、知(ち)的(てき)障害(しょうがい)のある人(ひと)など
簡単(かんたん)な日本(にほん)語(ご)表現(ひょうげん)を必要(ひつよう)とする人(ひと)たちに向(む)けてつくられています。
より詳(くわ)しい情報(じょうほう)は「がん情報(じょうほう)サービス」で ご覧(らん)いただけます。

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